現在のシャトーは1851年にラウール・ド・ピション・ロングヴィルが建設したもので1988年以降、フランス保険会社アクサ・ミレジムに所有権が移り、ブドウの樹を植え替えることによって栽培面積を増やしていきました。
2001年に指揮を執っていたジャン・ミシェル・カーズがアクサ・ミレジムを退職するとクリスチャン・シーリに指揮権が移りました。
ブドウ畑は砂利の多い土壌で南向きの土地であり、そのほとんどがシャトー・ラトゥールと接しており、深い色調や豊かなアロマをもつ質の高いワインを作り出す第一級のテロワールとして認識されています。
濃い紫で凝縮感や黒果実、土、ミネラル、スパイスを筆頭とした香り、ジャムを思わせるような果実味樽の香り、タンニンを味わえるものとなっています。
その味から気軽に飲めるものになっており、10年は寝かせると熟成が進み本来の味が引き出されるものとなっています。

もともと古くからある区画にはカベルネ・ソーヴィニヨンが植えられており、20haの区画ではメルローが主に植えられており、ヴィンテージ毎の品質を確保する為にそれぞれの区画が維持されています。
ピション・バロンはテロワールと成熟度の関係を調査して果実と品質、そしてアロマを維持していく目的のため、フェノール化合物の変化を観察していくために成熟度表をつくりました。
50～220hlのステンレス製発酵槽でアルコール発酵とマロラクティック発酵が行われ、このとき、層にあった酵母も選ばれており26～31℃で管理されます。
果汁はポンピング・オーバー行いマセラシオンは5～15日間行われていきます。
各層毎のテイスティングによるチェックが行われ、グラン・ヴァンのためのロットは醸造後さらに樽で熟成されていきます。
熟成の第一段階でアッサンブラージュを行い、最終的には2月から3月に掛けてブレンドされます。
新樽の比率は60～80%となっており、熟成の期間としては16ヶ月を要します。
厳しい審査や基準をクリアしてできる純粋なポイヤック・スタイルの頂点に立つワインに仕上がっています。

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