パルメのアッサンブラージュはメルローの割合が高く、肉付きやポムロールのような豊かさ、しなやかさをもたらしています。
収穫は全て手作業で行われ、醸造所で区画と品種毎に分けられ、除梗されていきます。
発酵槽は42個あり区画と品質ごとに醸造していくことにより、区画と品種の組み合わせや可能性について毎年データを取り、毎年行われるワイン作りの参考にしているそうです。
マロラクティック発酵が終わると澱引きが行われ、オーク樽に移された後、18~21ヵ月の熟成を経て瓶詰めされます。
シャトー・パルメは熟成スピードが比較的ゆっくりであるので長期保管が可能であり、長期の熟成によりフィネス、エレガンス、凝縮感やフルーツ、花、スパイスなどの複雑なアロマ、豊かなボディと骨格が形成されていきます。
【シャトー・パルメ】
元々あったシャトー・ガスクを1814年にイギリス人のチャールズ・パルメが手に入れ、自分の名前を付け所有したことがこのシャトーの歴史の始まりとなっています。
その後シャトーがペレール兄弟や、オランダやイギリスのファミリーなどに所有が移っていきましたが、どの所有者たちも最新技術の導入や度重なる投資などを行い、その結果としてテロワールが開花していきました。
現在はメドック第3級格付けとなっていますが、事あるごとに評論家からは第二級に昇格させるべきと言われています。
ロバート・パーカー氏は「パルメのワインはどの1級シャトーにも劣らない深みを持っている」「あの引き込まれそうな香りの華やかさは典型的なマルゴー」と賛辞を送っています。
パルメ自体も実際には1級と2級の間で売られていることからも、世界中の消費者や商人がこのパルメに敬意を払っていることが伺えます。
同氏は2003年の時点からシャトー・パルメを一級に格付けしており、特定のヴィンテージは多くの一級シャトーを凌ぐと評価しています。