各年代で所有者が変わっていった経緯を持つ、名シャトーとして知られています。
19世紀の初頭から半ばにかけてボルドーのほとんどのワインよりも高値が付き、インドにまで輸出されていたようです。
1852年、シャトー拡大の資金繰りが難航したため、シャトー・コス・デストゥルネルはイギリスのマーティンズに売却されました。
この売却を機に何度も所有者が変わっています。
投資家や貴族、など様々な顔ぶれがこのシャトーの経営者として携わっていきました。
中でも、ブリュノ・プラッツがシャトーの運営に関わった時代にはサン・テステフの中で最も高い評価を得るほどの躍進を遂げています。
コス・デストゥルネルの畑はラフィット・ロートシルトの隣にあり、標高はラフィットよりも上に位置しています。
【シャトー・コス・デストゥルネル】
メルローが40%という高配分であることで果実味が増すとともワインの風味を柔らかくし、そこにサン・テステフらしい、力強いカベルネ・ソーヴィニヨンのタンニンによる骨格と合わさることでコス・デストゥルネルの個性が生まれていきます。
また、上記のメルロの高配分に加え、新樽の比率が60~100%であることも通常のメドックのワインとは異なる部分であるといえます。
伝統的な醸造方法へ敬意を持ちつつ、ワインを造るためなら革新的な技術もどんどん取り入れるシャトーとなっています。
ルビー色でカシス、ブラックベリー、果実のアロマと口当たりのよいタンニン、豊かな果実味の余韻が長く続きます。
メドック最高級のクリュのなかでも群を抜いたエレガンスと複雑性を表現しているワインとして定評があります。
特に1982年~1996年の間にパッケージされたワインは瓶詰めをした直後から飲めるものであったため、多くの消費者を誘惑し「早く開けたい」と思わせるものでありましたが、
バランスの取れた名ワインの本当の味わいを体験するためには熟成期間が10年以上の熟成が不可欠となっております。
シャトー・コス・デストゥルネルを頂いたが、飲まれない方、是非お売り下さい!